koichang’s blog

詩のノーベル賞を目指す、本を出さない、自由な詩人。


​​冬の雨を見ながら歩いた、
ロウソクの焔、
燐寸の火、
、、、、、、、、
さてどっちだろう、
ひょいと振り向いたなら、
水溜まりと、
小さな川。
パレットのような混濁、
つくづく見ればアスファルトの厭な顏。
死んだように見える犬。

公園は蕭条たる眺め、
兎は白い衣に着替え、
人はみんなアンドロイド化する、
―――あれは、確かそんなことを思ったのは、
ロシアとかどこかの冬の兵士の能面ぶりから。

おだやか
静穏な、子供の笑い声が聞こえる。
真理に対する嗅覚を恥として、
骨格における道筋をも恥として、
 、、、、、、、、、、、、、、、、
「四歳ぐらいで抽象的思考が発達する」
アナロジーやメタファーを理解できる、
というのは本当だろうか?

「子供がいないからわからない」
「―――子供がいたってわからないかもよ」

・・・・・・ドゥルーズガタリ的に言えば、
機械から与えられたあらゆる刺激の蓄積によって、
形成され、それゆえ過去は持続し続け、
無意識的に自らの行動が生産されている。
これをベルクソンは「純粋持続」といった。

やっとかないとね、これ。
やりたかないんだけどね、これ。

 
にも関わらず、「同じことを繰り返す」
という非合理的な運動。
生の流れと対照的な動き。
これが「笑い」だと、ベルクソンは述べた。

同じことを繰り返さない、
つまり僕の毎日はハードな笑いだ。
―――申し訳ないけど、ローマは遠い。

​仄暗く頑なな門。​​

風に舞う葉とつむじ風、
それから車の排気ガスと水滴、
淡い陽の光と、
寒風吹きすさぶ暮れ方、
その一つの瞬間。
その一つの場面も

太陽から届くニュートリノが、
一秒間で約六六〇億個通り抜けている。

頭おかしくなりそうだなあ、
というか狂ってるなあ、
いやいや、狂ってるのは世の中さ、
ははは、お前さ! お前!

影の方があったかそうだなあ、
ぼんやり思った、
暖かいコート、ブーツ、手袋、
スカーフ、帽子は必需品。
エアコンは夏冬の暖房器具だけど、
大学なんかの貧乏学生たちはもっぱら、
リサイクルショップで買った、
ストーブの前かなあ。
温度を感じないなんて、
それ少しクールすぎるぜ、旦那。

ブランデー
酒でもどう?

凍てつく深夜零時が近づき、
土の匂いがする、
おお、今日の夜みたいな日に、
霜を這わせるのかも知れない、
、、、、、、、、、、、、、
ヘレフォードシャー微化石群。
幸福過ぎて、少し馬鹿で、
何かちょっとやるせない夜は、
鳥が何処にいるかと考える。

しかしそれにしても、
息が切れる・・・・・・。

この上もなく、
堪え難いほどの寒さの街を歩きながら、
  、、 、、
心のしわやえりが、
すっと伸びる、
師走は繁忙期でクリスマスシーズン、
それから年越し。
、、、、、、、、、、、、、、、、
メゾンクリーク生物群みたいだなあ、
ああ、あのコンビニの店員、
何処かで見たような気がするなあ。

神棚にトイレットペーパーを置くのって、
シャレオツなのかなあ、と、
アホなことを考えた。
それは多分僕が、
探偵物語」を二話分も観たせいだ。
松田優作の―――というより、
ドラマ全体のコミカルな雰囲気は、
本来の用途を知らない、
クリスマスツリーの電球みたいな、
いつか見た東京の街を思い出させる。
ユーチューブには色んな驚きがある。

、、、、、、、
あれも冬だった。

同じ姿勢、同じ歩調、同じ感覚を持って、
右へ左へ、西へ東へ。

 、、、、、、、、
「心を読む脳の働き」

ガラスが割れる速度と弾丸の速度は、
どちらが速いのかをスローモーション動画で、
検証したのを見た。
もちろん硝子の方が割れるのが早かった、
―――間違った奴、死刑な。

「いや、俺、防弾ガラスかと思ってました」
「俺、水鉄砲かと思ってました」
   、、、、
―――げらげら。


冬と詩でない、
詩と冬でない、
冬の冬、詩の詩を、
とろりとした眼をしながら、
誰だろう、
こんな時間に歩いている。
駐車場をロングショットで示したなら、
猫が逃げる、
忘れた頃によみがえってくる今日の日付が、
コンビニの新聞入れのなかの数字として、
あなた、新しい世界を夢見る。

夢見なさい、
そして日々の糧を得なさい。
何処にもない場所へ、
ええ、何処かにある名前の知らない場所へ。

―――郵便ポストの中、
郵便局から年賀状の注文みたいなやつ、
記憶にないだけかもしれないけど、
はじめて受け取ったなあ、と思う。
​​


生きるものを撮れ、
そして眼を離した隙に何かが変わっている、
その血の餓えのようなものが、
狂わないように、
当初からの作られたままのものであるように願う、
自分の傍を通りすぎる感覚、
そうだ、同じものなんか一つもない、
そうだ、動かないものでも見え方は絶対に変わる。