koichang’s blog

詩のノーベル賞を目指す、本を出さない、自由な詩人。

偽札の話

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偽札というのは、『カリオストロの城』や
シャーロック・ホームズ』の話が有名だと思うけど、
もちろん、世界中で、偽札の事件というのは後を絶たない。​
これは、別に不思議でもないことだけど、​
真面目な人を否定するつもりもないけど、
​「労働をして対価を得るという方法」もあれば、​
ギャンブルや株取引でお金を増やす」という方法もある。

お金はありとあらゆる毒薬の中でももっとも劇薬だけれど、
何しろ人を動かす道具である、
だったら、お金をコピーしてしまえばいいんじゃないか、​
うわーこれ錬金術だ、徳川の埋蔵金だーとなる(?)

いや、IQ三〇社会では当然ありうること(?)
むしろ、なかったら星一徹のようにちゃぶ台引っ繰り返す(?)​


冗談はともかく、もちろんそういうのに、​
ヤクザやマフィアなど裏の人間が関わるのは間違いないことだけど、
非合法、セ ックス、銃、麻薬とくれば、カネだ、)​

ところがどうもそういう考え方をするのは、
​「一般人」でもいるようなのだ。​
市販されているコピー機には、そういった偽札が印刷できないよう、
ストッパーがかかっているので、
実際にはコピーすることはできず、警察に通報されてしまう。

ちなみに〔通貨偽造等の犯罪に対する処罰の例〕を、
どうか一度眼を通していただきたい。

通貨偽造・通貨変造罪(刑法第148条第1項)
→ 無期又は3年以上の懲役
偽造通貨・変造通貨の行使罪(刑法第148条第2項)
→ 無期又は3年以上の懲役
輸入してはならない貨物を輸入する罪(関税法第109条第1項)
→ 10年以下の懲役若しくは3千万円以下の罰金、又はこれらの併科

こうやって読むと重いのか軽いのかわからないと思うけれど、
これは国家転覆罪の次に重たいレベルのことだと認識するべき事柄だ。
分かり易く言えば、これは経済のテロにあたるような行為で、
みんなが思っている殺人よりも罪としては重い。
通貨の真正に対する公共の信用は社会の重要な利益で、
偽札によって通貨の信用が失われたのならば、
流通取引が著しく阻害され、大きな社会的混乱を招くことから、
通貨偽造罪に対してはきわめて重い刑罰が定められているのだ。

分かり易く言おう、
​―――やるなってことだ!


猿にでもわかる話をしよう、
たとえば一万円札の高額紙幣で煙草などの小額の商品を買って、

釣り銭を受け取ると、受け取った釣り銭が丸々現金収入となる、
想像してみてください、
すなわちお店からすれば、
釣り銭=現金を丸ごと商品を奪われたこと」になり、
たとえば、一万円で五百円の煙草を売って、
九千五百円の釣り銭を渡したところ、それが偽札であったら、
現金九千五百円と煙草五百円が奪われたことになる。

当たり前のことだけど、
​「お金を盗み、物を盗んだ」ということなのだ。​
こんなことがまかり通っていたらどうなるかなんて誰にでもわかる、
わかるから、しないなんてのは、小学生の理屈だ、)

中国人の奥さんがいる僕には肩身が狭いけれど、
中国では偽札による被害が深刻化していて、
全国で毎年押収される偽札は平均一〇億元(約百四十億円)にものぼる。
パクリ問題がたびたび報道されているけれど、
究極のコピー商品というのはお金なんだ。​

ツイッター二千円札が偽札だと言われた話を見たけど、
これ意外とツボを得ているようで面白かった。
​(どうか、どんな人の話にも嘘がないか確かめる習慣をつけて、
ググれ、そういうことである、
ウーバーイーツは外人だから偽札でもわからないだろ、​

と某女子大生が御用された話があったりしたけど、
見て分からなくても手触りでわかるし、
さすがに透かしぐらい見る。
でも、これが旧日本円札、過去に発行されたお札になると、
どうだろう、実は法律上いまでも何処でも使えるのだ。
もちろん、僕だって本物か偽物かどうかもわからないから、
​(僕がコンビニの店員だったらだけど、)​
お客さんには申し訳ないけれど警察に通報するしかない。
これはつまり、お金を差し出した瞬間にわかる、ということだ。
二千円札はさすがにわかるけれど、
​​​​(それを、不勉強というのも何か違う気はするし、
むしろ、そういう意識がちゃんとあって安心だって考えるのも、

僕はいいような気がした、
旧日本円札は受取拒否されても文句は言えないし、
通報されても文句を言えない。​​​​


​―――という認識がもしないんだったら、​
理論的根拠や現実的根拠を教えてほしい。​
だっていつも使っていないもの、よく知らないものを、
お金ですね」と言えるのは本当にすごい。
ただいずれは、AIが様々な検査方法で識別するような、
そういう方法が主流となっていくのかも知れない。
人間にはやっぱり限界がある。


あと、偽札を警察署に持ち込むとお金を没収されて、
​​損失を被るという話があるけど、あれは嘘だ。​
僕が調べた限りではそうだった、)​

「偽造通貨発見届け出者に対する協力謝金制度」(一九七七年制定)
―――に基づき、持ち込んだ偽札と同額の謝礼金が支払われている。
形式的にはあくまでも謝礼であり、
交換や補償として支払われていたわけではないけれど、
この制度が設けられる以前は、届け出た偽札は単に没収され、
偽札をつかまされた人が一方的に損失を被っていた。

これを『ババ抜きゲーム状態』といわれていた。​
届け出て損失を被ることを嫌ってそのまま行使し、​
市中に流通し続け、悪循環になる、と。

海外なんかでは偽警官が「この辺りで偽札が出回っている」と、
観光客に財布を取り出すように指示してくるというけれど、
―――精巧な偽札が広く出回ってしまった場合、
被害者の救済措置ができなくなる。
その人が本当に被害者なのか加害者なのかわからなくなるし、
その大量の偽札の中に一枚本物が混ざっていてもわからないし、
​(紙幣は紙幣でも刻印された製造番号はすべて同じだからだ、)​
その証明をしてみるのは困難だ。
ここに金本位制下と信用創造預金封鎖が加わると、​
あっという間に次々と銀行はドミノ倒しのように倒産し、
世界経済に火が点き、沢山の人が死ぬ。


紙幣がトイレットペーパーみたいになるなんて日本人は想像していないけど、
分かり易く言おう、糞を拭くようなものになる、

貨幣価値が下がって停止した、
ジンバブエドルの五千億分の一みたいな話がある。​

お金が人を殺すというのは闇金系の漫画が、
読まれていてわかると思うけど、
​​(ナニワ金融伝の臓器売買のくだりはとても好きだけれど、
どうして国家が偽札に厳しい対応をするのかもわかるだろう。
「通常起こりえないようなことと思うのは勝手」だけれど、​​

それが「起こる可能性があるものを処罰するのは当たり前」だ。

悪貨は良貨を駆逐するというけれど、​
戦時中、敵国の偽札を作って出回らせるという、​
、、、、、、

攻撃の可能性もあったと聞く。
ナチスが造った贋札や、旧日本軍の玉音放送のあと、
ボイラーで偽札を燃やした話よろしく、
戦争っていうものがどれだけえげつないものか、
きっと君にもわかると思う。​

別の言い方をしよう、知性のある生き物というのが、​
どんな風に知性のない生き物を殺していくか、
―――僕が執拗に立脚点を見出すまでの経路を、
明るみに出そうと論理展開するのはその為だ。​


利益とか誰かが得をするのって通常は社会経済の理屈だけれど、
そのお金を蟻のように考えてみたらちょっとはわかるだろうか。

、、、、、、、、
お金は生きている。


余計な話だが、昔の偽札事件で、「チ-37号」とか、
「利-18号」とか「和D-52号」とか、不思議な名前がついているけど、
これは日本銀行券を区別するために、
財務省日本銀行で使っている呼び名で「B券」とか「C券」
という言い方がある。
そして日本銀行財務省とは関係のない警察独自の符丁として、
「チ」は千円札、「利」は五千円札、「和」は一万円札といった具合。

明治中期~から昭和一〇(一九三五)年頃までを「甲、乙、丙、丁」
昭和一七(一九四二)年頃から昭和二〇(一九四五)年頃までを「い、ろ」
昭和二一(一九四六)年以降を「A、B、C、D、E」

ちなみに特殊な場合でコピーをする場合は
図柄の模擬の程度、大きさ、材質、「見本」の文字、
斜線の有無などから総合的に判断される。

​(と、財務省を検索したら、書かれていた)​
拡大するか、
​​​​縮小したサイズなら大丈夫らしい。

、、、
けれど、
ここはすごい重要なんだけど、
財務省ですら、これに対する答えを出来ない。
以下コピぺさせてもらった。

図柄が本物の通貨等と誤信させる程度に至らなくとも、
その行使の場所、時、相手方など、
その用い方如何によっては本物の通貨と誤認させる危険性を持つことから、
財務省において事前に同法の抵触の有無について判断することはできません

この慎重な言い方はつまりこうだ、
やるな(?)
​​

ただ、これは特殊な事情で作る場合のみだ、​
​(子供銀行券は別として、)​
ハリウッドの小道具が置かれた倉庫の写真を見たけど、
これにも、「映画の使用のみ許可」と書かれている。​
圧巻の札束を見ていると、​
人がお金に狂う理由が何となくわかる気がする。

パチンコ屋で働いていた折りに、
一個の玉をお金と思えとか言われたものだけど、
基本的には『刷った段階でアウト』という認識が正しい。

広告で使う場合も色々大変だと聞いた。
「偽札を使って見破られた段階でもアウト
ということにはならないけど、​
警察に連行されていってもおかしくはない。​
これもたとえば、その時期、
偽札が出回っている地域などだったら、
当然起こりうることだ、

、、、、、、、、、、、、、、
偽札は存在しているだけで困る、
―――​という考え方は本当に正しいと思​う。


ところで敵対的学習という考えがあって、
しばしば「紙幣の偽造者と警察の関係」に例えられるけれど、
つまり、偽造者はできるだけ本物に近い偽札を生み出し、
警察はそれが本物か偽物かを判断するけれど、
警察の判断能力が上がれば、
その眼を騙そうと偽造者の技術も上がっていく。
眼からレーザー照射ができるコンタクトレンズが、
開発されたという話があったけれど、
いやこれも紙幣に使い、
偽札の流通を防止するといった使い道もあるだろうと、
いわれているのだけれど、​

けれどもこういういたちごっこを防ぐために、
紙幣にはもちろん様々な偽造防止技術が使われている。
以下参照にしてほしいけれど、



貨幣(五百円ニッケル黄銅貨幣)の場合
潜像加工 傾けると見る角度によって数字が見え隠れする。
・斜めギザ 偽造抵抗力を高めるため、貨幣の側面のギザを斜めに入れる。
・微細点 転写等による偽造を防ぐため、微細な穴加工を行う。
・微細線 転写等による偽造を防ぐため、微細な線模様を施している。


日本銀行券(E一万円券)の場合
・すき入れ 光に透かすと、肖像などの図柄が見える。
・すき入れバーパターン 光に透かすと、すき入れられた三本の縦棒が見える。
・パールインキ お札を傾けるとピンク色を帯びた、
 パール光沢のある半透明な模様が浮かび上がる。
・マイクロ文字 コピー等では再現困難な微小な文字が印刷されている。
・深凹版印刷 インキが高く盛り上がっており、
 手で触るとザラザラした感じがある。
潜像模様 傾けると見る角度によって数字が見え隠れする。
・ホログラム 傾けると見る角度によって画像の色や模様が変化して見える。


また、紙幣の樹木たる「ミツマタは、

ヒマラヤの山岳国ネパールから輸入されている。
契約している専業農家がいるという話も聞いた、
これは独特な感触と風合いを持ち、

特殊な印刷と日本の流通環境に適した、丈夫な用紙だ。

ちなみに関係ない話をしすぎだけれど、​
国立印刷局には、高度な技術と芸術的センスを持った、
工芸官というデザインや彫刻の専門職員がいて、
お札のもとになる絵(原図)を、
筆や色鉛筆を使って精密に描く。
原図をもとに、ビュランという特殊な彫刻刀を使って、
金属板に点や線を一本一本刻み込み、原版を作製する。
お札の背景の細かい模様や、彩紋と呼ばれる幾何学模様は、
最新のコンピュータシステムでデザインする。
工芸官が彫刻した一枚の原版をもとに、
多面の大きな印刷用版面を作る。
印刷時の耐久性を向上させるため、鍍金を施し丈夫にする。

高度な技術ってスマホにでも存在するけれど、
それを作る側を見ていると何か圧倒させられる。​
​​(当たり前のことだけど、
紙幣にも、モノづくりの現場があるのだ、
そしてこんなに頑張っている人がいるのに、​​

偽札作られたらたまらないよな、という気持ちにもなる。

ところで中国には、すぐにわかる偽札とわかりながら、​

ホームレスから受け取って、通報もせず、
麺と交換していた屋台の店主がいたという話を読んだ。​
心が乏しくなって、人を信頼できなくなってしまう時代が続き、
人情ドラマに爆笑してしまう人もいるけれど、
​(ごめん、僕も、乾いた笑いしながら、
こんな奴いねえよと言ってしまう、
「絵に才能があるんだ」と言ってあげられる店主
みたいな、​

優しい中国人がいるというのも知ってほしい。

奥さんにもいつか言ったみたいにだけど、
​「いい日本人」もいれば、​
​「わるい日本人」もいるから、と。​

人って「信じたい生き物」で、
あなたの願望とか性格とかを利用して、
「相手が演じている」こともある、
騙されているとわかっていても、

甘い言葉を信じてしまうこともあると思うけれど、)
「騙すぐらいなら騙されてもいい」
と悲しいことを言っちゃいけない。

だから疑って、相手がわけのわからない理屈を言ったら、
全部調べてみて、​
「いい人間」は卒業しなくちゃいけない、​
「立派で優しい人間」に立候補しなくちゃいけない。​


そういえば自動販売機で、偽の硬貨ではないのに、
何度入れても硬貨が戻ってきてしまうことがよくある。
それは硬貨に付着した汗や汚れが硬貨の重さや厚みを、
微妙に変化させているからだ。

硬貨の場合には指や布でこすって汚れを拭き取ると戻りにくくなる。
紙幣の場合も同様、衣服などで両面を何度もこすることで、
摩擦が起き汚れが落ちて入りやすくなる。


ただ、十数回も「入らないんだよな」と言っていたら、
警察官が来て、「おいこら」って言われてしまうからね(?)

、 、、、、、 、、、、、、
ち、違うんです、僕は無罪だー(?)
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