羨望
羨望
楽しい日が
いつまでも続いて
海の色と、松の色と
海岸の色
はじめての色
+ + +
ふれると
明るい光の方向へ
妙に弾んだ
くっきりとした心を
あの瞳のかがやきを
+ + +
よろこび
さみしさ
ぼくのほほえみ
ほほえみ
風に浮かぼうとする羽毛のように
すぐに飛んでいってしまいそうな
――切手
・・・ふんわ り とし て
・・またすぐに会える よ
大きな海を感じたら
こんなに離れていることはできない
涙ぐむとしても
それで胸を衝かれ
――どこにも続かなくても
ただ 天から授けられたもの
いままで 得がたかったもの を
とけてしまいそうな
あや うさ で
知った
ときどき太陽のようにあたたかく
空がからりと晴れて
海が広がること
答えは泥と一緒に湧き立つ熱泉
熱さ も
いつかは冷える
――島
消しがたい海 に
言葉をひとつだけ
かさね て
あなたの世界 に
ぼくが
ただ、と言い訳できないほどに強く
その感情に惹かれて た
不可解な夢想・人間・ふくらみ・黒い羽根を持つ男・慰め
不可解な夢想
空白の頁がある
夜明け前の闇がある
[思考よ]128億8千万光年
ひとりぼっちの時計に32,768回、
びっこ
跛の影がゆく
視力をあつめながら或る欠陥として
味わっている
たてがみ
掛け布のような鬣がある
アルコール
酒精のうえに閉じる手がある
性的な禁止、死に関する禁止――
赤銹びたストーヴがある
赤く塗られた唇が繋留された気球
のようにぎりぎりと音をたてた
ねじれた像に雪が吹雪いた
或る一瞬
シェルフ
と だしぬけに棚が倒れた 椅子
に当たった
考える人になる
「窓を激しく叩いているのは、
ストーンヘンジ
巨石のように動かないもの・・」
椅子はてひどく傷つけられていたが
こざ
笑わせるな、4本に誰が跨座するものか
その内の1本はすすり泣いた肩だ
その内の1本は肘、こわばった髪を
せわしなく掻き揚げた
その内の1本は馬のいない荒野のよ
うに火花を大空に散らせる
そのうちの1本はごくありふれた新
聞のように赤、オレンジ、黄色、
緑、スカイ・ブルー、マリン・ブ
ルー、紫に守られている基準則を
基準則は夜に属する壁画だ
その壁画のために、通知書がある[通
告書がある]――情報がある・・。
酵母の発酵。ー密閉された絵具のな
かに
ひし
世界各国が犇めく。締めて、ぜんま
いじかけ193両、
檻なのか、網の目なのか連結する。
エクスプレス
そしてその車両の前に、
イメージ
いまなお我々を魅了するさまざまな像
が出現する。
たとえば二つの相、第二位から第一位
となった。くちづけ。腕を抱く。首
をつかむ。語る。喋る。玉なす汗・・。
こうだいむへん
ほの暗くうつろい去る廣大無邊の国
状況に応じてネジやボルトがはめら
れ、その車両を走らせ、止まらせ
時に、切断し、再度つなぎなおし
―――挙げ句、無神経な暴徒が
投獄されている。嘲笑されている。
信号がある。旗がある。・・・そして
工具類がある。計器類がある。獲
かげろう
得された蜉蝣の命
コーカソイド モンゴロイド
その命のなかに白人 黄色人種
ネグロイド
黒人――それは最初の絵の署名だ
うぬぼれだけではよい国は出来ま
せん。真の芸術は井戸の奥に描か
れるでしょう・・。
アスファルト
ここに土瀝青がある。鍵がある。
運転状況がある。通行登録証がある。
配線図表がある。踏切がある。
歴史的な差別を根にした劇化がある。
愛の讃歌・・・石のように冷たくなった
あなた25頁の甘美な香料で、消し
がたい記跡をつくった――
いなずま
そしてその名前は遠い雷光のように、
肩で風を切って消えてゆくのです。
国家という玄妙な防腐の香油、
戦利品と権利。[無際限の苦悩]は、
ひと足ごとに種を葬ってゆく。
経験が死に、峻険のあまり狼狽し・・、
詩人とは――? 詩とは・・? 言葉
ランプ
など殉教の地響き。洋燈のなかの焔
組織とは! 宗教とは! ビジネス
とは! ・・・俺は苦しかった
天皇ー内閣。それは既知の限界を超えた
ところにあり、祖国の愛とは・・・何?
懐包しうる廃止・・命令と、無限の成長
――陶酔する語群。悲劇めいた至高の
ヴィジョン・・えん管に火を点じ、
火山のように噴火する
俺は普遍的戲れ。でなければ眩暈めいた
うごめき・・神よ! 神よ――あなたは
俺に鉛筆を与えた。紙を与えた。万年
筆を・・・ワープロを、パソコンを――。
「手続き」は整った・・心得は知ってる、
創造すること! ――踏み外すこと!
でも扉はいまも固く閉ざされている
かんぬき
人の心の内側に閂があるのだ
そこに『死の宣告』がある・・消しゴムが
ある。過去系で語る詩に憑かれた男が
いる。・・・軋み音をたてた階段がある。
駆け昇ってきた! つぎつぎ、あんた
の前でブチ壊してみせた
しか
でも、顔を顰めると異形の外貌をおび、
アクセサリのように脂臭かった。酒臭
かった。俺は・・・俺を駄目にする屈辱が
あった。接近の困難な超人的な努力が、
・・・難解晦渋さ、幻想が、神話が――
そして感覚の網目の中には
改められた男がいる。
リンパ液や、ヘモグロビン・・
いま葡萄酒のグラスがある。
それらと一緒に寝ることだ!
取り返しのつかない過去は映画の話では
ない。・・・ここにある、印刷できる、
そして心臓が活動する――。
そこに黒い背をした男がいる。
眼球をくぼませ、額を禿げあがらせた男が。
冷たくむごい蓄音器のような声で、アクセ
ントもままならず、狂った眼をして、敵と
いう矛先もみつけられぬ微苦笑をして・・。
空白の頁がある
夜明け前の闇がある
[思考よ]128億8千万光年
ひとりぼっちの時計に32,768回、
びっこ
跛の影がゆく
視力をあつめながら或る欠陥として
味わっている
水に移る萬象の形が揺れ動く
氷河時代のマンモスの牙でも落ちたような
波紋。さざ波――しかしすぐ火を噴く
何年もの間・・恐ろしい夢を見ていたのかも
知れない。『天国を夢見る魂』は、人に
地獄という笑いの大滝を誘うもの・・・
それは両義性をもち、性的に分化していな
いアダムとイヴにまで遡った。
彼は彼方だった。渇きだった――そして闇
のうす暗さ。どんどん消え去ってゆく。
光の中へ・・・、さあ光の中へ―――
第一の駅で後部標識を見た
第二の駅で整備の欠陥を知った
第三の駅で破損と、妨害と――
正常よしと、まがいものばかりが、
詩ともいえぬ詩ばかりがもてはやされ、
俺はその時、運搬されていたのか、移動して
いたのかわからなくなった・・。(精神=思
考)――だが、プロレタリアート、シュー
ルレアリスム。・・俺の取るべき武器は?
ナルシズム、ダンディズム――uum・・
ブレーキはかけられないだろう。
うす汚れた煤を噴出させるしかないだろう
やはり事故は繰り返されるだろう
ファンタスム
そして呟く「幻像」
いつの日にか、あたらしい駅に停まるの
を終え、彼岸じみた、狂気じみた心的
外傷――さらにその目撃にまで辿る・・
ファンタスム
幻像――
そして俺は未来永劫にまで落書きをしよう
スウィッチ
と思うのだー手動でー転轍機をいれて・・
車輪はほとんど思考し得ぬもの、未知のも
のへと向かってひた走る――どこかで塔
がくずれ、森が焼け、地面が揺れるかも
ファンタスム
知れない。でもそれも幻像・・このはちき
れそうなボタン。噎せ帰る悪臭,.oreha,.
俺は! 打ち寄せる波。-崩れ去る波・・
ファンタスム
幻像――孤独な散歩者は夢想する,.oreha,.
俺は、知っている鏡細工、入れ子細工の
ワンダー
彷徨、血の雨、泥の雨、―――メビウスの帯
をなし。俺は帰ってゆく。・・
最初の場面へ
*
人間
あなたのがらくたの袋を、譫言と思うことで。
あなたがそれに触れるだけで
同じ痛みを味わわせぬと祈ること で。
それはそうと見分けられず、
ただそれであると選ぶこと で。
見落としそうな一つのことを埋葬する、と呟くこ と で。
来たるべき方向へと転ずることもできず、
君たちは哀れです、ただ――(無機質なものを望み、
空気中でねじりながら、おぼつかないそぶりだと!・・)
いま、行く手を照らすよう(「に」)遮り、傷付くこと で。
耳を閉ざすようで、澄まし、泣き声をあげぬこと で。
あばらや
(ここは、)まるで荒屋、[廃墟]――のように遠く離れ、
もろもろのおぼろげな“集合体”と! ・・・たやすく選ぶこと で、
あらわれてくる麻酔で鈍い“わたしという意識”
どこにどのようにいたかと感じること で。
それで得られなくても、たとえ得られなくても、
内部に吹いている風が
[成長することで、]髪の、舌の、葉の、雲の・・
「いつかは終わるの? 誰かを幸せにするためにあるの、(I`mです
愛撫です、)」――成長した、嵐を見ること で[あなたは正しかった、
と間違いをも呑みこむことで]・・・瓦礫の奥にいま、ロウソク(という、)
咲いたひとつの花を許すこと で。
崩れ落ちた我が身より救いを願うこと(「で」)
わたしが得られなくても、たとえあなたが得られなくても、
自分よりも誰か他の者を生かすため、と重ねること で
[いくつもの正気を]
――ひびかせるということで(「で」)
*
ふくらみ
気になるのに、生きていない
ゆりかご
揺籃から (嘘でもいいから
――見せて
桃も、葡萄も、梨も、石榴も
蟻 (を這わせて
・・・つるくさ Please come to my page
“啓示” どこかで気付いたの、湧き出して聞こえ始めた
傷ついてる 僕は
口元をゆるめた (ただ、それだけで、
ほおが赤く染まる、きっと――目が
・・・・・・気になるよ ( 髪型を変えた、理由
ねえ、傷付く意味はあるの ・・・してみ て
背後から 「あの・・・
わたし。ずっと
点滴がおちるリズムで (名前、)
文字は、魚や鳥や、火や水――
手鏡のように
・・・うつし、とりたかった
(羽交い締めのような
へびのなまごろし。・・・手れん手くだ
(で)気がつくと、・・・無口になる、でも
ウォーター
水音 (「あの山の曲がりくねった川から
――耳元へ
しぶき
飛沫をあげな が ら
割れる (場面の静けさ、)
・・・・・・気になるよ ( 口ごもった理由
くちびるの、かげになるぶぶんが
――(が)こんな に
*
あくどい
さいなみ
呵責から
逃れるため
人は断崖の窪みに立つか
いや
否 人は旅に出かける
それは姿を見せずに鳴き声をひゞかせる
海鳥のなまめかしい存在だ
夜――
旅館の私の部屋に隣の客が
怒髪、天を衝く
いびき うるさ
鼾が五月蠅いと・・
上も下もない夜 誰もあずかり知らぬ夜
さて空ばかりが私の領土に掲げられた旗を知っていた
それも三日天下に呆気なく落城し
鼠やゴキブリのように部屋の隅で
――目の中を覗きこむと
私は闇の中で
いつも来る筈のない来客を待ち受け
たった一杯のコップでもいい
・・・夥しい竹林よ
その根に絡む録音機の卵よ
私は目をつむりながら
嘴や 目玉や 何枚もの羽根が
私に向かって墜落てくるのを感じた
ジャングルをふるわせて咆哮する
ホワイトタイガーのように
舌嘗めずりもせず 引き締まったように、
寒さと怯えに縮こまった
ターゲット
標的へと・・
あの時の肉体は地雷で木端微塵にされ
ますます僻み根性の痩せ我慢が
人並み外れた冷淡な性格と
歯切れの悪さをうんでいる私へ・・
そして私の旅館のその一室で
輪を描いて ロープを少しずつ
狭めて ――密度をゼロにして
長い年月にくつがえされていた口の中に
目をふさぐ舌に
人間にとらえきれない海鳥を思った
あほうどり
率直に ・・信天翁を思った
想像力の限界を思った
波と渚のように親しい
この影は 助かりはしない
ほの白い光を放つ
半鳥人――
そして血が凍えるとき
どうして“黒く”なるのかを
夕方 溢れ出した蝙蝠のように
狂おしく理解し
次の瞬間 かなたへとのびた
空想の黒い線路でもあるように
つめたい悪魔は翔んでいった
*
慰め
鉄の思想の電線犯行予告――
「テロリストならそうだ。」
アメリカなら かんじんなのは 撃墜マークと 勲章
言葉はいらない! 命令されたから 職務を全うしたから
家族を人質にとられ、
断れない、
あの世行きへの旅。
おうむの羽根をひらかせる、
気味悪さ、
後ろめたさ。
鉄格子のなかに入れば 奴隷だ ガスの王冠だ
ニュースで中継されれば 墓石だ ろくでなしと唾を吐かれる
そして 十字架となれば――
非業の死を遂げれば
しかし 愉快犯は 掲示板に書き込む
黄色い声で わなに 陥としいれる
その瞳を覗きこめば 反省がなく しかも身勝手だ
それでも 密告者のなかには、
宝もののように扱う人もいる。
微笑を押し殺しながら――
「無罪の証明をするのか?」
それともそれは暗号なのか 世上の雨を やぶにらみさせる
それともそれは生贄なのか あなたが 鉄格子にはいらないための
批評家たちはぶつぶつ言う、
卵をかきまぜ、
スープをつくる。
これ見よがしの犯行声明――
「満月は空にかかったのか?」
ふくれあがる 群衆! 蜂起せよ 群衆!
と いう声、
一本の 血管で つながった 導火線。
ぼくらの咽喉に 悲しみが 込み上げてくる!
世界中で 一番不幸ではないくせに その悲しみが
火を
放つ
そして、もう 止まらない 真空
睦言を 暗い部屋の中で 語り合う方が
罵詈雑言を ごみの山にして 燃やす方が
・・・この時計の歯車の中でとじこめられ
もはや 沈黙は
美しくない 雑草のざわめき 池の波紋より
さあはやくキスしてくれ さあはやくセクスしよう
銃殺された子供の顔も見ないで! 無言を! あなた達は知らないで!
どんなに ぼくは望んだだろう――
「誰ひとりとして 死なない国。」
神を憎み キリストをも憎み 正義にすら唾を吐き
つぎつぎと 踏み固めていった あの理想
ただこの地球という浴場で
裸になるという
愛のよろこび
――それは 革命か? 委任状だったか?
キャベツ頭たち ・・・かれらは いつも 卑劣!
みな 緊張した眼の奥で 小さな 手榴弾を かくしていた
吊革につかまっても バスのシートに凭れていても
船酔いは 未来に対する使命 ・・・パスポート
ざわめく この町に
ハンマーの打擲音
シャツの帆が
それに 揺り籠や つむぎ車を おもった――
「牢獄をめぐっても?」
ぼくらは 頭をふりながら 考えていた
へたくそな縫い目で 喧嘩をせず だれとでも友達となり
友達が病気ならお見舞いへ 早くおいで と
駈ける・・・・・・
ほらいる ぼくはもう両腕に抱いている
青い空を なつかしい風を 海を
あたらしい朝を やさしい森を
ポケットから 飴玉や カードを取り出し
それから 天国の歌で みんなを しあわせにした
・・・・・・間違っている 悪も 道なき道も
エリートも 落伍者も まじりっけのない愚かさで 愛した
ぼくは網をみている、
敵意を 不機嫌を、
そして 悲しみを
ぼくは知らない ただ幾たびも するどく味わってきた
泡! あの砕け散る 泡!
打ち寄せる波のたびにうまれた 泡!
さよなら あなたとまたお別れ――
七つの詩
さくらさくらさくら
さくらの はなびらが
あるく
ーひとしずく・・・
ねばっこい縞 になって
ぶどうのように
くちのなかで とけた
× × ×
蛇の眼が あった
とろん とした
針のように いっしゅん
ーぷつん・・
× × ×
きえいりそうな
こえで
ーはだか で・・
はずかしかったのよ
あなのなか に
はいりたい
× × ×
いま うさぎ
あかいめを して
そらまで そらまで
とびたいのかしら?
*
どんな比喩もいらない
スパゲティーはすぐに茹で上がり
シロウオの踊り食いのように
うっすらイエロオをおびて、いなくなって
そしてまた「出てきて」
ざっとザルの中で首を曲げては押しつぶされて
口の中からそれらしい言葉ひとつも出て来ぬまま
蜷局のようにかたまり
みずから鎮まってゆく間にオリーブオイルが
ある日、耳にした言葉のように・・。
パセリ、玉葱、大蒜、
まるで手首に手錠をまわされたみたいに、
ほどけない、絆のように――
冷蔵庫のドアを開けて
あった、――チーズ買いに行こうかと思っていたの、
エプロン姿で、一瞬ストリップのように、
うしろ帯に手をかけ、「ピンクの文字。」
ワイン飲む・・・? 白赤チャイロ
ちがうの、言い訳。ほんとうはチャオって
おどけたかった、[首をかしげる男、微笑む男]
ぬけてしまえばいい、赤い舌
もっとピンク、蒼、そして白く
脱色してしまえばいい、空気、空気
ただ、ふっくらと白米のように・・。
あなたは話をしない、ただ黙ってる
ひっきりなしの言葉は――?
湯剥きしたトマトのように
「終わりだね」
ザクッ、親指がはいった
爪が卒塔婆のように刺さった
テーブルのスパゲティー[あなたは箸をつけない、]
振り撒いたチーズが胡麻のように見えた
眼の錯覚か、少し固まったチーズがカエルの卵を
連想させた「オリーブ色のグロテスクな・・」
臆病な脱兎は気付かなかった
池の茂みに蛇がいたことを・・1,2,3
笛が鳴った! 絡まった
細長いしろい歯をむく青年に被さった
次の瞬間・・。
*
シネマ
公衆電話
路地の鉢植えに植えられた花。
山羊のような街路樹。
ミラージュ。・・・公衆電話。
あの巻き髪をいじりながら、
夜道を歩く蝋人形を見ながら・・。
コインをいれる、貯金箱みたいに、
しずかに、おそるおそる動く指。
道路
下敷きになった男。轢かれた男。
引き摺られてゆく音。
踏切の音。レールが軋む音。
聞き耳たてる深夜の狂気。
Commercial
横切る。
降りる。
街の遊歩道。
息を吸う。異性。視点。
見晴らしのいい坂道。
ヨット。遠近。ゆれる。
石畳。
轍。
ー芝生。墓地。
小麦の香り。
砂煙。
海がある。
開けはなたれた窓。
黙る。黙らない。
樹木の影。
影がのびる。
朝。昼。夜。
朝。珈琲を飲む。
汐のかおり。
とうめいな枠。
自由で臆病なツバメ。
フレーム。シャッター。
カッター。カッター。
顔をあげる。
まぶしい日盛り。
まぶしすぎる汗。
檻
岩間
中心にまで蹲っている。
腰紐が緩んでいる。
熱風が吹いた。昆虫が繁殖、
植物が繁茂、人類は繁盛。
男はヌルヌルしている。
ヌメヌメした回想に耽っている。
教会
不意に開かれた扉に深い睡りがある。
ステンドグラス。マリア像。
敬虔な牧師。
のみきれないほどの白靄。
乳ぶさ。
恍惚。葛藤。併し又、恍惚。
神。主。種・種・種
女の部屋
「誰が轢かれたの?」
*
肉体
岬に立つ
おれはいま亀甲型の窪み、瘤だらけの岩場に立つ
くさ
干からびた、びょうびょうとした艸が自らを辱める
人いきれも遠く、街の音も仰け反らせた
疎遠になってゆけば押し寄せてくる、個人!
だる もの
その濃紺のガラス叩き割ってくれ、この惰さ、懶うさがたまらぬ
はっきり
そして誰だ! いま明瞭と俺へと足を向け、襲ってくるもの、殺意よ
鉄分の味が口内にする。耳鳴りがする。
全身に怖ぞ気が疳高く走る
そして俺は挑発するように、
赤い舌をぺろぺろ。・・・汗でむんむんして、
気でも狂ったように面喰わせる。違う!
陽動ー。次の瞬間お前の首をへし折る
獰猛な一匹の獣。俺は服のボタンをはずし、
ズボンを脱ぎ、一挙に形勢を逆転する。
汝、癌・・。鳥肌が立つほどの毒をおびた声、
柳の内部で聞いた、あの声・・・!
爬虫の歯、くろぐろと覆いかぶさる
つむぎ
ゆれる七月、紡錘形
-とおい海へ航海に出掛けよう
エアライン・・、誘われた
――飛行機雲・・その優美なカーヴ、
壮烈な発射・・・! 頭蓋骨の爆破
あるい
ー神と人。・・・或は悪霊、亡霊・・・燐光、それで俺は
ぶざまだ、じりじろと陽に灼かれ。汗の手を握り、瞼
をかたく閉じ、声なく吼える!
大阪湾のネオン、熱風のパントマイム、・・なにが美し
いかと俺は抗った。工場群の突端。僅かばかりの隙間に
ちらと見える、お小水! 点滅するゲロ・ライト! し
ずかな、粘っこい海! 雑草! づづくろい闇・・
岬に立ち
俺はしずかに煙草に火を点け、酒をのむ・・
おう、この国の絶望よ! 労働よ・・・!
お前等が金儲け、金儲けをしていやがる内に、
俺の魂が遮蔽されちまう。
暖はある、気の遠くなるほど、俺は熱い――
嵐よ! 遠雷よ!
このうるし光りする命知らずのところから
エレベーターの鈍いモーター音でも立てて
俺を巻き上げろ
てっぺん
塔の天辺より、超高層ビルディングより
ぶる
高く! 足が震るほどに高く
空間が攣るほどに、そしてきびしくまかれたロープが止まり
おまえ! 俺の肉眼の涯にある凍てかえる街を見ろ
壊れやすい歯車を、この最下層の底流を・・・!
-水平線から津波のような震動が勇みたち、
ブルウ
ぐんぐん憂鬱の中へと突っ込んでゆく
一筋の白濁するもの・・、
Virgin anus へ と、
そのしろいひらめき、
その飛翔はやぶれかぶれの抗議
何に耐え、猛烈な金属破片を落とすのだ
ああ泡の如くに! 何故まだ内部へ踏み込んで
もう宙づり、いまや風のくぼみに押しやられた非力な者に
――おまえは何故まだ躍起になるのだ
*
男四匹、女一匹
■ ツインルーム
シティー・ホテルの一室
シャワーの水なってみたい気がする俺たち
==存在感を誇示する肉付きのいい尻==
目の前の電灯が青く光る
『help me.,.,.,』
下腹にぶつかる肉の音が聞こえるホテル
焦らすように骨の浮く波間。
血はどんどん溢れてくる
でも拭き取るものがない。
----------------------
どうして抱いているか?
----------------------
ピエロ 知られたくない
窓には灯がともり、レースのカーテン
ピエロ 知られたくない
暗視用カメラ、――浮気現場
もう、会社に遅刻したっていい
無能な連中に振り回されなくて済む
ああ、ダニエル、トム、ジュード
・・・その日はトムが婚約破棄されて、
ぼくらは慰めのために情熱的うすらばかを演じ
コールガールを呼んだんだった・・。
『金曜日の夜.,.,.,』
・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・
僕にはわからないんだよ、
何で捨てられたのか――
----------------------
別れましょう、さよなら
----------------------
経済力だってある、性的不能者でもない、
愛の言葉だってささやく、
家庭だってかえりみる、結婚式だってする、
教えてくれ、僕の何処が悪い?
ウェイクアップ しっかりするんだ
やり切れない気持ちはわかるよ・・
ウェイクアップ 女なんて一皮剥けば同んなじ
母親にだって、お前の妹にだってついてる!
『けれど、しいて言えば.,.,.,
トムはプライドが高すぎる』
じゃあ、お前教えろよ、
どうして婚約解消された・・・!
いいからもう、コールガールを抱けよ
お前から先に可愛がられて来いよ
――ああ、シャロン僕の何処がいけなかったんだい
トムが泣きだす・・・酒飲ませ過ぎたか、と一同――
その時、ベッドルームで痺れを切らした金髪美女が
おもいで
トムの手にもたれた写真・・・恋人をひったくり、
アンタいまからわたしを抱こうっていう男が何を――
と、言った時・・・呼吸が止まった――シャロン
----------------------
コールガールの同僚
----------------------
あの子、いま、フットボールのスター選手にお熱なの
ええ、・・・ええ、――本当よ
シャロン・ジョーンズ 27歳 チーズが大好物
・・・そういえば、婚約破棄して、愛人になるんだって
あ、こんなこと言っていいのかわからないけど――言え!
はい、・・・そんなみんなで結託しなくても――言え!
それで、その花形選手、太くてゴツゴツして、木の根っこって
そのまあ・・・平たく言えば、デカいってやつで
まあ、女ってそうよ、恋よりSEXに弱い部分があるもの
まあ、近頃は夜が忙しいって話で――
・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・
ああ! ああ! 嘘だと言ってくれ
神さま!――
その時、日本通のダニエルが、車に戻った
そして盗聴器と暗視カメラを・・・!
いいかよく聞けトム! これはチャンスだ
慰謝料をふんだくるんだ――現場を記録するんだ
ゆすり
――きょ、脅迫・・・強請をするのか、とトム
違う・・・! 慰謝料だ、妻帯もちのスター選手
そしてその股間に情けなくもひれ伏した糞女!
おもいで
トム、俺はお前の味方だ、100万ドルをそいつに請求するんだ!
名案だとジュード、じゃ、じゃあ俺も参加する――
あらわたしもとコールガールのヘレンも・・。
■ スウィートルーム
やったわ、うまく聞き出したわよ、
今晩ここに泊まるって、シャロンからメール
==ぱっちりとした猫のような眼==
トムはさっきからヘレンの顔ばっかり見てる
『help me.,.,.,』
全身が電気に打たれたみたいに痺れてた
おい、トム・・・コールガールだぞ、シャロンと同じ
あら職業に貴賎を持ち込むつもり?
いや、――忠告だよ、テストでまた赤点とらないように
・・・おい、行くぞとダニエル。・・・部屋に盗聴器を仕掛ける
ぴーぴーぴー、本日は晴天なり、晴天なり、・・・きこえますか
感度良好、感度良好――では引き続き、屋上のジュード、ジュード・・
きこえてるよ、馬鹿野郎! biiii-nnnnnnn・・・耳が痛くなる
オーライ、感度良好、・・・準備があったら、
ロッククライミングで鍛えたその腕を遺憾なく発揮してくれたまえ
きこえてるよ、馬鹿野郎! biiii-nnnnnnn・・・
----------------------
がちゃ、と歓談しながら男女の声
----------------------
シャロンだ、とトムが
腰だけが溶けてしまったみたいに・・。
でもこうなってみて、――俺も少し責任を感じ始めていた
悪ノリだったか、ということではなく、遡れば一年前
ダンスパーティーに誘ったのは俺で、トムは趣味の釣り
延々二時間もかけてドライブして、川へと出掛けていれば
・・・でも俺はトムが童貞なのを知っていて、つい、友情から
・・・ぽん、とトムが俺の肩に手を叩く――気にするなよ
俺たちは町役場のメロディー・チャイムみたいな関係
グリーンピースのないカレーは食べたくない
《友情》を確認する俺とトム――
『help me.,.,.,』
本部ゥ緊急事態! ――ジュードからだ
カーテンが閉まっていて写真が撮れない、
カーテンを開けてくれ・・・!
カーテン? ど、どうやって――
・・・トム、わたしのこと好き? と、ヘレン・ウィリアムスが
もじもじしながら、――アメリカ人的引きこもり・・・
本部ゥ何とかしてくれ! ――うるせえ、ジュード
その時、トムはすっとヘレンの手を握った・・・
おい、ジュード、なんだかもう俺はどうでもいいぜ
いま、テレビ画面では、――あるいは映画のスクリーンの中では
見つめ合う二人がいるだけ・・
ダーリン それじゃあ、今から乗り込むわ
え? ・・・と、尻ごみするトム、青いお尻の手長猿
ダーリン キスをして、・・・つん、とためらいながらのキス
なんだかまるでそんなカルチャー・スクール
----------------------
こんこん、とドアをノックする
----------------------
ヘレン、それにトムまで、というシャロンの声
一体どうしたんだよ、早くベッドへ来いよ
と、ミスターフットボールの間抜けな声
俺なら睨んだと思う――左眼に青痣をつくるほど・・
・・・カーテンくらい開けなさいよ、とヘレンは、カシャン!
[次の瞬間、入電]本日は晴天なり、晴天なり、・・・きこえますか
さよならだねシャロン、・・・暗視カメラはほとんどシャッター音が聞こえない
でも確かに今この瞬間も切られている――切られているはずなのだ・・
雑誌にでも売り込めば、100万ドル以上の値打ちのある光景が
もう、よそう、――ダニエルが、ジュードが、そして、俺が・・
『help me.,.,.,』
まるで勃 起していたペ ニスが萎えてくるような
嫌な夜――嫌な夜だったね、とトム
・・・来週ヘレンと結婚するよ、とあれから約一年
今度はもうあんなことにならないように頼むぜ相棒!
*
メロディー
ゥ ゥ ゥ ゥ ゥ
ナ ゥ ッ ト ・ タ イ
ざあ 砂嵐が ザァァァ・・
信じられ え る力を
浚う
篩がある
摩訶不思議な
節がでてくる
箱が――
思い出たち、思い出たち
・・・諸君
疲れたら疲れた、って
言って ! ・・。
霞む未来、
1秒ごとに滑り落ちてゆく・・
まぶしすぎる朝陽
時はあッという間にただ過ぎてゆき
不器用な人へ ONE CHANCE
熱されていた一粒の砂が
砂金になったか ・・・たかが居眠りしたぐらい
何も語らず、真実は 苦い涙でしょう
いいンだよ
どうせツ! へつらう相手もあるものか
たかが人生という一片のピース――
「嘯くのにも飽きた・・・」
なんじ
遅すぎた 遲すぎ た 汝!なにがし
ある晴れた空 小高い丘
いっ、そ いっそ・・・
罅割れた大地に
《朝焼けよ、どうにもならぬ俺のことなど
燃やしつくしちまってくれ。
思うようにはままならぬ俺のことなど、
燃やしつくしちまってくれ》
頬撫でる風 ここで出遇った景色を
忘れられそうさ
思い出も夢も震える胸も
――で も、結局、
朝焼けは
開かずに
閉じてしまう蕾――
たまらなく会いたい
た だ・・・
胸を熱くする
亜種の
種よ・・。
*
たまらなくやわらかい日光が
あなたの 心に くちづけを
くちづけを―――
・・・夜明け前の深い翳り。-湖底のような
ウルトラマリンからうすい光が数条洩れてくる
澄む光・・、は・・・反転する[淡い野のはなやぎ、
――あるいは、いちめんの菜の花・・]
熱帯魚のように染めながら美しく染まってゆく
耳は・・迂曲や勾配を意識しては落ち込んでゆく
魚群のように騒ぐ、ああまた――
小気味のいいエンジン音を響かせ。・・
(( もっと、もっと地味な
単調な音楽をくりかえす頃 ))
あなたの瞳 なつかしく思う
風に吹かれて 間もない目覚めが
ふくよかに肥っていた声
いとしさで? ――いとしさで毛糸の玉のように
想いをしずくにかえ、吐息を弾き手のいない音符にまで
その姿形をかえるころ ・・・うるおい。 ときめき
・・・僕の爪を噛ませた。-『君の心に 触る。・・』
焦慮、砂質と化したざらつき。 は・・
皮膚は # 世界の終わりを鳴らす鐘 #
――感じられない、歌えない
(( もっと、もっと地味な
単調な音楽をくりかえす頃 ))
たった一人に かけられた魔法
深い森の葉ずれ音 です・・
さまよう の。 さまよ う の
・・・さま よ う の
あなたの 心も 行方も
ようとして知れず―――
・・・どこかへ――どこかへ と
飛んでいってしまう。・・
流砂みたいに、砂の紋みたいに、――あし跡みたいに
ざわめく樹々のように[妄想 迷い、・・我が儘
――頭痛が続いてる・・壁が揺れている]
名前も知らない男が、恋人に逃げられたと言う
知らない・・もう、知らない、模様のように
呼ぶ、微睡み。さらう、心の波――
悲しい言葉もようのようにもう幾何学。・・
あなたの 心は 木漏れ日
木洩れ日―――
(( ふしぎと、眠たかった
もう、目覚めたくなかった ))
気だるくて 少し酸っぱくて
人恋しい 種子の内部・・
のんびりした午下がり
もどかしく。 ――それでも、はっきりと、君がいた
時間が止まる、耳を澄ませば、輪郭をともなう
唇の形、瞼毛 ・・・そして髪。蔽いかぶさる影は・・
こぼれない 涙と 少し似て
キレイだ―――
何かがやって来る・空白・鏡
何かがやって来る
あからめてはやく疾走してゆくもの
皮膚を励ますように崩れこむ息の熱さ
この無人称の息
くるいのない明度が
肉体に必然的に負わされている
悪なのではないか
ノン と
否! それでも釈きはなちたまえ
内部から噴き出していったもの
小さな火
いなづま
窓ガラスをゆらして走る雷光
籠り囚われるための鐘の音
せよ! 時間
みちてくるものをまた一つ見送って
互いに背を向け合って
ついに形を成さず、とうに形を失くしたもの
死者たちが永遠に送ることのできない風
その呼気と吐気
いわば影が見ている夢のような
レッド・カーマイン
口の中の碑銘にみちてくる赤彩色の適湿よ
何故融ける馬
うお
なにゆえとける魚
それは何故しろい揺籃を想起させ
はてしなく脱線してゆくことを無条件に了解し
見えない青をいまでも何故求め
時あらば 自嘲に切り替わらんとす
――煙草をくちびるに
・・・人がよしとも、あしともいう
その口のうら白で、うすッ暗い敏感な吸盤が
硬いさびしさを問う黒い棒
人は反抗する生き物だ――!
ピンク色と違う
また朱色でもない記号に
口笛は聞こえない
何が終り 何がはじまる
青い血はひろがる。不透明な昂揚は酒乱化
修羅場。経験を急ぐためにシュビ・ドゥ・バ
山に夕陽は落ち続ける円転滑脱
人は反抗する生き物だ――!
(しろい風がわたる、やがてここにも
追手がやってくる。彼はこの眺めを追認する。
そう、仕上げのように、
頬杖をついた路上に、ベンチに
とくべつな速さをもった車に、バイクに
坂をおりてゆく自転車に、人に、人に
関わりを持たない、人に
少年期から思春期へと写真集の頁を操る
鎮めるもののない街でつめたいよろい戸をおろす
怨みを含む者のまなざしで
懶惰とは情慾のことか、と思う・・・
(ひたすらつめたい光に『ふるえ』と名をつけるほど
やわらかく抱かれながら会得する
とりとめもないことを言いたくて仕方ない真理
人は反抗する――!
*
空白
陽が射さない
あくび
欠伸した
夜だった
男は幸福ではなかった
幸福とは?
めのう
・・・うちゅうの瑪瑙のなかに
見つけ出すものかもしれない
口を噤んでいた、
愛ですね
――愛でしたね
よろこび、でしたね
目をつむっても、
あった
つむっても、つむっても
あるだろう
しみとおるほどの
愛
*
鏡
きこり
午後、樵夫が一本の樹を伐採した
あ
それが神の饗えであったと
風景の裏側へと遁れさる鳥が沈思を謡いあげた
燃え失せるほどに、灰
油蝉が目を醒ます、なめわたされることのない透明が
薪をくべていた
草色のふかみから、トールの雷
小夜鳴き鳥
あわめることで掠め合うまだらな林道に、
かじかんだ呼び鈴が鳴る
くるぶし
(冷えた踝を思い出すほどに
樵夫は じゅうぶんに向き合わなかった
蛇が石で出来ていたこと
白内障であるように、また――
めがねなしでは何も見えないように
あわい
あるかなきかの間に
肌のぬくみと、絹のさわりがあった
こだま
呼ぶ空では、林に木霊した鴉の声があった
ある日、彼は写真を撮れない処にいた
さまざまな世界を奪われる境遇にいた
・・・彼にとってのすべてはうつくしい言葉になった
(盲目。――失明。
斬り付けるような響きを知った
あおくゆれる、悲しみがあらゆる戦いを、
競争を、小競り合いを低次元なものにした
地図の外にこぼれていたものは
とうとうこぼれっぱなしになった
蛇口はひねられていた
でもそれに彼は気付くことはできなかった
鳥の鳴き声が窓の向こうから聞こえた
窓の向こうに、しまい忘れたように青空があった
くりぬいたはずの水が、吹き消したはずの風が・・
世界は深い眼のなかで、
何も変わらないことを告げていた
蜘蛛の巣があること、雨上がりの庭があること
・・・妻が甲斐甲斐しいこと
いまごろ、気付く
かぎゅう
蝸牛は悟る
つめたい威嚇にかこまれながら暮らし
これまで、光が滝のように落ちては渇いていたこと
不意に、あてがわれた妻の手
みずいろに染まって濡れている
うれしいのに、かなしい乳いろのほら穴
ひきだし
遠くに抽斗がある、時が残していく孤独がある
――何の変哲もない一日、
かわりばえもしない一日、
・・・咽喉にすべりおりてゆく、水は
水青く
天をくぐれば
コーラス
千の合唱
支配
支配
まぶしい朝に繁つていた木立は狭い庭、仕切られた世界に
「光明を浴びにし」響いてくるはいつかの讃美歌。のびちぢ
みする管の思想、パツとひらめいては蒸発する光は鱗。水は。
その変化をやめない。光が屈折している「殆んど、方向が定
まらぬのに」おまえは、蛇口をあけた栗鼠のようにすこしの
悩みも苦しみもわたしには見せずに見事に道化という、絵や
音楽や詩の姿を着こなして、重層的な鏡、それも薄い板の世
界でまだ終わりも知らぬ春をうたつている。春、――産卵の
季節
風――風が吹いてる。宝石のようにうるわしく輝きながら
蚕室のようにめまいのかるい夏を想起させる。虫のにほひ。
祭り囃子。「ふとしも深入る」こうして雨が降る。コンクリ
ートの眼へ、雨傘の眼へ、あるいは午下がり保育園の送迎バ
スの眼へ。ま夜中の救急車のサイレンという眼へ。それらは
朝のプレリュードは知らない。
宇宙の神経は港にならんだ帆が、朝 風の幸せな息にふく
らむトロイ救出。死刑執行人も無意識のウィスキーのなかで
なら初めて砂をにぎつた足の感触も。いま、また。波がさら
つてゆく砂も。「冷えし血汐に」いま、苺が熟し、いま、ワ
インのような雲が流れて夕焼けとなるだろう。スクリーンに
はとうめいなあおい光がうつりはじめ、記憶の中の断崖、ふ
あんていな吊り橋をたどつて夜の門。スポーツ・カーが流星
のように疾走する。疾走する。なおも。なおも。疾走する・・
そしてこの街はラップアラウンドでなおも尽きぬ右脳と左脳
を寄り添わせる。水を盗む時リズミカルに上昇する心は沈黙
へとひたすらに向かひ
風――風が吹いてる。はるかにしづかな闇のなかでわたし
は深く眼をつむり、「テーブルの上に 空のコップがある。」
と思った。ラピスラズリのように情念の炎がもえ、いまもまだ
円錐の頂点を考える。いやたとえ三角錐も!三角形でむすばれ
た布もサビアン占いでは支配を意味する数字であろうとも、わ
たしの心に洪水と、溺死者の韻律がまだ胸にのこる。「高速道
路がたとえ便利さのチェスを続けようとも、」
心急くままに、波動を感じればわたしの眼から滴がこぼれ、
強い日光が照ればすぐに乾く「黄金波うつ御髪に」どうやら暗
いわたしの過去/血の湖も干上がつて太陽と話す習慣がついてき
たらしい。恒星は爆発する、昂奮する心臓が持て余した余白の
頁が脳裏にちらつき、わたしに残りの人生を想像させる。そし
て大衆よ、見たまえ、わたしは勝つた。おどろくほど、自分の才
能が研ぎ澄まされているのを知つている。神よ、わたしは闘つて
きた。木立の奥の青白いあぢさい、「無果木そのなめくじのよう
な語感」のなかで、わたしは名を刻む。偉大な詩人たちがそうし
てきたようにわたしも漸くここまで来た。長い旅にずつと泣いて
きたわたしよ。わたしは刻む、わたしの名を。そしてわたしは憶
う、ただ、わたしの名を。
しょうねんの夢
ぼくは昨日 女の人のゆめを見た
ぼくはもちろん未熟な侍
いわゆる鳥のように飛べない
劣ったホモサピエンス
でもいいともさ
ぼくの若さは抜群だからね!
これから目の異様な動き
そのときどんな悩ましい光景が目の前に
ひろがっているか
・・・で、えっとえっと、
ぼくは旅館
日暮れがた野ザルが鳴きしきり
鬱蒼たる竹林にはパンダ
こい人が外国語を話すくらい不思議な
シチュ・エエ・ションだね・・・
立ちションする
電信柱にひびく
あふれる夏のにおい―――しょー、しょー、
しゅんしゅん、しゅ、しょっ、しゅ、しょっ、
暮れかけた空に、―――
やさしくプテラノドンが翔んでいた
まるで溶けてゆくあかるいスプーンみたいに
でもなぜ?・・・・・・
―――玄関、上がりがまち、靴脱ぎ、
あたたかい秘密の沼のような、
たとえるなら食虫生物の、
うねうねとした触手のような、
若女将の挨拶、―――
「・・・お待ちしておりました」
磯巾着にもてあそばれるように
チクチク・・・ふふ・・・
このねっとりとした微笑に
ぼくの総身は硬直
・・・
・・・・・・
・・・しょうか
ありふれたフレーズ―――「荷物持ちましょうか」
「いえ、、、」―――
いっしゅん女が薄いしげみに飾られた、
いっしゅん女が薄いしげみに飾られ、
いっしゅん女が薄いしげみに飾ら、
荷物をおろし襖・・・ぴしゃン・・・
ほころびの口をぼくはみせながら
差し出されたお茶をごくごく飲む
「・・・ところで」
爛熟したアポガドのような舌をみせながら
・・・しかも色も、・・・香りも、
・・・そのうえ湖の薫り、
湯上りのうなじをちらりと若女将はみせながら
ごく自然な手つきで
露天風呂にでもどうぞと
ぼくのあふれた泉を刺激する
あわい・・・たいそう淡い・・・
まるい窓が法螺貝の口のように
うす桃色がかった
蕩けそうな肉を覗かせる
―――ねえ、ねえ聞いた、
あの子××なんですって、―――
ビクッ としながらぼくは廊下に耳をすませる
襖に穴をあけるほどぼくは凝視
・・・どうしてこんなに昂奮するんだろう、
異性にぼくは無限の想像力を掻きたてられる、
電車で香水のにおいを嗅いだだけで、
(切なく、切なく、切なくなる!)
バスの隣の席に同級生の女子がすわるだけで、
(オズオズ、オズオズ、オズオズ、、、)
―――プルプルなんですってね、
それで×××なんですってね、―――
・・・はあ、・・・はあ、
な、なにでごザル?
ぼくはかえすがえすも未熟なホモサピエンンス
こそおっと襖をあけ、
―――愛の車輪がまわりはじめる前に、
ただまぼろしのやわらかな靄にふれながら、
しかしさらに未知の浴衣の下に、
ほっそりとした色白のなかに、―――
脱衣場で服をぬぎ籠のなかにいれすっ裸になると
すでに神祕の力のみなもとは熱く滾り
ビビビッとこうくるんですな!
電気うなぎ
湯をひと浴びふた浴びしていると
・・・!!!
ぬうツと女の影が !
おかあさんではないものが !
近所のおばさんではないものが !
ぬうおツとぼくは出口なき欲望
・・・くすぐったか・・・はずかしか・・・・・・
反響するリバーヴ状うちゅうに
福岡弁ではなす女の声
ぼくはくわしい筋も 描写も
すっかり忘れていた
ビクン…ビクン……!!!
びく・・・ひくっ・・・・・・
「い・・・い、つ・・・ものことだが・・・・・・
こ・・・こん・・・こんな時に・・・・・・
しかし光源のよわい電燈ほたるのただなかで
ぼくは文字をよんでいる
からだの中央に
三本の横皺がはしり
輪廻から・・・解放されよ・・・・・・
たとえるのなら頭にうかぶまま
夜汽車がはしるのをみている・・・愛らしい子鹿・・・
それはまったく無駄のないテープだ
餡をつめこまれた和菓子が
外面的美の極値であるように
犬歯でかるくおしつぶすように・・・破られた・・・
トワイライトのふくらみ
婀娜っぽい亀裂
―――隠された女性の足のシルエット、
うすぐらい豆電球、
光で透けて見える時、
≪ぼく≫のなかに、
≪俺≫が一瞬立ち止まる、―――」
「おれたちはなぜ技芸を欲するのか、
おれたちはなぜ富を欲する、
そしておれたちは地位や名誉、
そしておれたちは―――
・・・・・・かいならされた家畜、本能をもたない、
聴覚は、視覚は、嗅覚は、
触覚は、味覚は、
適切な方法、特定の季節によって、意識的に感知する、
それは太陽だ、それは月だ、
そしてそれは―――」
ぼくはなにも知らぬ!聞かぬ!存ぜぬ!
・・・浴槽のなかへも・・・へっちゃらさ!
・・・ちゃぷり!!!
ずぶずぶもぐっていく
快楽とは卑しい人びとのもの・・・
知識階層にとって忌み嫌われるもの・・・
不順な心をもたせるもの・・・
魔へとはしらせるもの・・・
―――しかしフィルムにゆとりはない、
快楽に没頭している場合ではない、
だが、身を滅ぼす肉のはざまに、
ぐったりと横臥わるぼく、―――
…いやな予感がするぞ
…いやな予感がする
…いやな予感がす
もちろん女は水着ではない
汚穢≪けがれ≫のない晶石である
メィンディッシュである!
そのような無粋な姿は
肉の祠・・・仏像の・・・あさがおの花びらに・・・
ぶどう色の蜜をあふれさす・・・・・・
・・・はあ、・・・はあ、
・・・んあああっ、
・・・ごくン、
・・・はあ、
・・・はあ、
そして俺は妖しく蒼い毒蛇をつかまえた
緩急をつけながら・・・天使の無垢なる世界・・・
官能の舞いをし・・・
いましも忘我の世界へ
・・・うん、ああ、
…んー、ああ、
・・・はあ、、、・・・はあ、、、
濡れた舌で十円を舐めた記憶・・・
呑み込みそうになって、それで、それで、それで
ビー玉を舐め転がしてた
・・・はあ、、、・・・はあ、、、
DOKIDOKIする、DOKIDOKIする、
DOKIDOKIする、、
・・・はあ、、、・・・はあ、、
なんていうエイトビートの疾走感なんだ、
―――花の寝どこ、香りと色を添えた、
カクテルの作り方、
特殊な書体による文字の書き方、
しんぴてきな図形のえがき方、―――
もの凄く、DOKIDOKIした、
…興奮した・・・興奮していた!!!
・・・
・・・・・・
・・・しょうか
ありふれたフレーズ―――「お入りでしょうか」
「いえ、、、」―――
いっしゅん女が薄いしげみに飾られた、
いっしゅん女が薄いしげみに飾られ、
いっしゅん女が薄いしげみに飾ら、
あーッ・・・あうーッ・・・・・・
もう辛抱だの理性だのといった感情を
オクトパス刺激される
―――オクトパス あくてぃぶ、
オクトパス こんとろおる、
オクトパス ぽいんと、
オクトパス かめらまん、
オクトパス もでる、―――
ちゃぷ・・・ちゃ、ぷ・・・
水は跳ねている
―――接近づく
濃厚な香水のにおいに噎せ返るように
しかし同時に騙されるように
むあんとするマシュマロ
ゆさゆさと揺れる胸のふくらみ
洋梨の甘酸っぱい触感 !
ああ いきれるぼくの棒
ぼくのナルシス―――ボリュームをます、
膨張寸前のいがぐりをむんぎゅと握ったまま、
極限の音楽/睡眠の音楽のあたりで、
秘密のはなぞの、
そしてナルシス様の隔世遺伝、―――
ドクン 血が白のなかに落とされたように
≪ぼく≫のなかに≪俺≫
「・・・・・・ナルシス万歳!ナルシス万歳!ナルシス万歳!
あわてて翻ろうとする百合の花襞をおさえつけ
鳥のくちばしを
SECRET ZONE に
螺旋状の墜落するもみじが
―――ああ シグれる、
ああ シグなる、―――
無毛の湿地帯へとあわい彩色の奥の院が
紅蓮の溝にえり首に
一頻り火の粉を散らす
ナルシス万歳!ナルシス万歳!
切れ長の上目遣いに見覚えがあった
しかし着物を脱ぎ―――若女将は千鳥の曲、
オペラ座のひりりと疼く景勝地に、
ああ俺は腰を落とす、
そしてサーモンピンクのなかに、
身震いに膝をガクガクとさせながら、
寒天質の歯科医療、―――
俺は満点のしら月夜をみていた
沈黙は女にとって最大の飾りだ
そして男は そして≪ぼく≫は
液状化する
ナルシス万歳・・・・・・!!!
過剰な愛 過剰な恋
過剰過ぎるもの 過剰であろうとするもの
見た目にも快適なシーツに花を飾れ
そしてそこに二匹の蛇を棲まわせろ
鳥かごを吊るせ 椅子を置け
口をかぐわしくしろ
うつくしい歯でいろ
そして・・・過剰であれ・・・!」
小麦
パン!
(かま)
に入れる気孔の息吹
パチパチと麺麭の焼ける音。
町や工場にながれてゆく
ライオンがとびあがる
壁の時計が踊る犬
***スイッチ オン***
クロワッサン、ロゼッタ
デニッシュ、食パン
ナイフが欲しい ナイフが欲しい
―――透ける光
髪をほどくこともできない、
・・・だが、誰にも 言いはしない
存在したのか、存在しなかったのか
仮定-技術用語ー物語
わたしは、テーブルで本を読んでいる。
目の端の埃を追い掛けている。
風が足下に滞留している。
窓から朝の陽が射しこんでいる。
よく気がつく人ね、と言われたが
わたしのノートはいつもちぎれている
***カラン コロン***
ー通りすがりのものです
( ソロリソロリと店内に入ってくる。
/地雷はありませんよ
いやでも、少し凸凹のある鏡のようになっていて、
滑って、つるん、つる、・・・歩くことが出来ないので、
「・・・でも、息をしなくてもよい、静けさですね」
うっとりするのだ、此の上もなく、
花弁が地面にはらはらと散り落ちてゆくように
手をポケットに突っ込んで
、しかしそのポケットの穴もあいて
俺はじっと見上げている。
白く柔らかく、この中に小さい胃だの腸だのが、
本当にちゃんと具わっていたら
頬ずりしたい・・・、
妙だね。不思議だね
「フランスパンに爪楊枝が刺さらないみたいに」
鍵が突然なくなってしまった
鼻筋が通っていて、優しそうな瞳の持ち主で
ウォルター・クレインの『夏』のような
路傍にでも、草叢にでも平気で腰をおろして、
もっと大きな痛みを堪えている、わたしパン屋
・・・女の名を呼ぶ―――水で埋められてゆく浴槽
しかしわたしの心は癒えない
シャーロット姫のようにわたしも死にたい
窓ガラスが・・・。吹雪を嘲っている
―――死者よ、おまえ達は生い茂っている
でも、ランチョンマットや、コースターが待っている
小麦粉、パン酵母、食塩、水がこねられ、形にされたがっている
=パンの焼くにほひがする。
騒がしかった通りもいつかは物置小屋のように静かになる。
カーテンのかかっていない窓辺がある
団欒と。窓から射し込む青い慈悲、、灰色の雲の前で
誰かが壁を叩いてる、ランプの光に青白い顔をみせている、
誰かが電車から飛び降りたがっている
そして、煙が流れていく、車輪の音が重なる
身元不明者、遺体、死者・・・永遠の価値
―――張り裂けそうな心臓が取り残されている
おとうさん―――こどもの声
客は耳を澄ますだろう
おとうさん―――あしおと
今度は目を凝らして、けれどまた瞑って
天丼は匂いと戯れている、ドタバタ喜劇をしている
ピエロの帽子をかぶっている、ジャグリングをしている
玉乗りをしている、綱渡りをしている、
けはひの中の、心惹くかをり
***裁判が おこなわれる***
シジフォス、メドゥーサ
ブラームス、チャイコフスキー
りんごが落ちない りんごが落ちない
閻魔帳、ダンテー。
・・・ロザリオ、教会 針の穴
存在したのか、存在しなかったのか
色をかえせ-肉も脂肪もないー金属、土器、鳥の羽根
わたしは、陳列棚という瞼の上の眉だ
うつらうつらとしながら
世界に対して無関心で、・・・少なくとも
少なくとも、わたしは、生きている
よく気がつく人ね、と言われたが
わたしのノートは半分引きちぎられたままだ
***カラン コロン***
小さい顔に、くりくりした、漆のように黒い目を光らして、
小さくて鋭く高い鼻が少し仰向いている3-4歳の少年、
ひどく可愛らしい。胃に不愉快を覚ゆるに、偏頭痛さえ引き起こす
・・・おまえは勝ち残ったのだ! ゼロからもういちど数え直す
(せかい)
なんとデリケートなのだろう
大きい食器戸棚、
重大なニュースが続々と発表せられている
しかし記憶はすぐにあやふやなものになってしまう、
借り物になってしまう、結婚式のイヤリング、ライスシャワー、
神父の台詞・・・、唇は階段が消えた、と白く濁っていく
よしかれあしかれ、橋はない、
誰かがその結末に首を振るわけでもない
***ベッドをぬけだした少年***
おかあさん、おじいさん
おばあさん、・・・―――
天使はどこにいるんだろう ・・・どこに
(たてごと)
みたいに弾きながら。少年は
マーモットを抱えたサヴォワ人になる
突然椅子から立ち上がり首をチョン斬られた
“道化”になろうとしている
大きい食器戸棚、
ありふれたバラの栽培、松葉杖、家族写真
「最初に吸った息が終わりそうだ・・・。」
クリーム の の イメージ
「煙草でも吸うか・・・。」
アイスクリーム の の イメージ
「あくびでもするか・・・」
毒が絡む。 酔いが廻る。回転いすがぐらつく。
あつめてほのかな材。楽園を追われた不老長寿じゃあるまいし
床だろうと、軋もうと! 足を運ぶ
―――窒息する前に! 射殺される前に!
***一匹のねずみ***
おかあさん、おじいさん
おばあさん、・・・―――
おとぎ話は美しい おとぎ話は美しい
イミテーションみたいな宝石、火薬。
・・・鏡の中では、誰もが隠遁者
存在したのか、存在しなかったのか
―――だが、誰も遡れない、行き着くことがない
わたしは、・・・わたしです、こんにちは
そこへ入れてください( 出て行け!
あなたのいない世界では、まるで巨大な音楽ホール
-の観客席で。貧しさという、途方もない考え
よく気がつく人ね、と言われたが
わたしのノートは―――いま、何時?
***きれいな手をしている写真の女***
パン!―――パン!
(かま)
から取り出す枯れた花々や
くだもののかをり
明るい日向に、まったく存在しなかった魚
からっぽのグラスをみたす、暗闇の中の戸惑い
そしてそれは 悲しい歌
笑い、叫ぶたび、・・・影が落ちる、落ちる
また、刈り取る。刈り取るの歌