グローブが落ちてる、、、
高速道路下のフェンスの空洞、、、、
それを、金色の首飾りのように思う、
(花にうるほへ、)
バレリーナよろしくの爪先立ち、長く伸びた腿の曲線、
(甘美な密集和声は空中に漂うが如く、)
蜘蛛に変わる女性はアラクネ、秘密の芝生の向こう側、
(キルケは魔法使いの杖を持つ、)
背中が白く浮かび上がり、顔の側は暗くて見えない、
見えない・・・・・・。
可視の世界へ異質な秩序を探し求める反射作用、
君は落ちたい、リラックスしたい、空の容器・・・。
歯のように白い牙をむき出しにして、けものの匂いのする道、
河の形をした楽譜が、薔薇色もとい瑠璃色の地獄から、
揺れ動く大空を引き裂いて駆け抜けてゆく奔流・・・。
く.ち.び.る.
美は、洞窟のなかにある。えらばれ・・おそれげもなく、
にぎやかに、かなしげに見送った、たよりなさとともに・・。
・・・覗くもの、泳ぐもの、耳だけとなりながら探るもの。
く.ち.び.る.
「破壊される、森・・・切りとおした夏草のさみしさ――」
階段に扉があるような、そこに洗面台があるような・・・。
(バランスを取りながら――手で触れる、うまく前に進もうとしながら、)
うすくなって、引き伸ばされて・・うつぶせになった、
、、、
なった。
ふさわしくない、胸から、夢が砂になった街で、
ヒエロニムス・ボッス――狂気の石の手術・・。
背中に汗を掻いてる電柱、、、
生垣の向こうに落ちたアロハシャツ、、、、
(天使と花の刺繍をした羽毛とサテンの中へ、
口からの呼吸を止めて鼻からの呼吸に移る、)
(夜の中の影へ)――(影の中の夜へ)・・・
沈む日、沈む陽、沈む火・・・夜の藻を掻き分け、壁土を剥がされ、
影が揺らぐ――揺らいだから・・肩をすくめ、石ころを探す・・・。
(線路工事の鉄槌の音の使用――)
闇から抜け出してきたばかりの、その、
涙は――僕の影を、樹に隠す前に、その
(群がり寄って来た、星の嘲笑、無定型の権力・・)
雲が、雲が、雲が――その雨が、消していった・・・。
(時は、貝や薄荷の根のようにかがやく・・)
宝石が混沌をひそめた女の眼であるように――。
汗をだらだら垂らしながら、失くした旗が見えてくる・・まで――
僕等は、はなればなれ――僕等、ちぐはぐなまま・・
じゃがいもの花、さやえんどうの花、
にらの花、さつまいもの花――。
窓枠に、はめ込まれることのない、波の装飾破片、
(古い絵画のアトリエへようこそ、)
夕暮れが、やけに薔薇のさみしいにおいをさせていた。
数分間の最上部は電球はハニーイエロー、)
切なさが、憂鬱の前で僕等を誘った。
しみこんでいった――袖をひきながら・・
(踊り場を歩くグラビア写真の亡霊、)
せせらぎのように、軽く響く。快い音。
、、、 、、、、、 、、、、、
カフェやレストラン・・。錯雑な分裂・・・。
―――月は今日も無心な天使だった。