水平風景、乾いた風、
心は濡れそぼれた難破船のよう。
―――僕は、宇宙の初期に存在できた、
ブラックホール星のことを考えている。
それは夜の領主や、亡国の民のような印象だろうか、
inspiration...
直径は太陽の八〇万倍以上で、既知の最大の恒星である、
スティーブンソン二-一八と比べても三八〇倍の大きさ。
、、、、、、、、、、、、、、、、、
この途轍もない大きさを順序立てて考えることはできる、
でもそんな嘘みたいな歳月に紛れ込むよりも、
、、、、、、、、
それが一体何だったのかと問いたい、
だけれど、そんな無理に捲るようなまどろこしさに疲れたら、
もういっそ何もなかった―――と。
なかった、そう処理する方が容易い、
そんな、そんな、
ディティールの中に暗示が隠されている。
ヨーロッパ近海のシャチたちの間で、
人間のボートを破壊する遊びが流行っているらしい・・・。
―――死だ。
死んでゆく小鳥のような抒情をどうしよう。
魑魅魍魎が咽喉を潤しに来たように凍り始める頑なの戸。
そこには四方八方に拡がってゆく段階が存在し、
それはまた、征服してゆく段階。
、、
この―――階梯。
inspiration...
Life Universe、世代交代と広大な世界が、
シナリオに沿ってめまぐるしく進行してゆく。
ドットを構成するマス目の格子を埋めながら、
そこにはさらに小さな世界があることがわかる。
水や空気が流れることによってできる、
規則的な波状の起伏。
海にもあると聞いたことがある、
―――砂紋。
僕は何を・・・・・・考、え、て、い、る、の、か、
それが問題だ―――。
、、、、、、、
―――誰か教えてくれ。
inspiration...
砂の一粒がどんなものかといえば、
人間の大きさを千分の一まで縮めて、
身長わずか二mmの状態で世界を眺めてみればわかる。
、、、、、、、、、
そんなことできないなんていうのは嘘だ、
そんな言葉を聞いていたら、僕のよく見える眼は、
みみずの眼のように退化してしま―――う・・。
メニュー偽装、食品偽装・・・。
人は、偽ることが好きな生き物だ。
僕だってそうなんだろう―――ね。
そうなんだろう―――ねえ・・。
様々な問題って何だ、
一つ一つ解き明かしていくしかない―――よ。
(それはそうだよ、絶対そうだよ!)
何処にも難解な問題なんか一つもないとは言わないよ、
でもその一つ一つにすら集中力を持続できないのかい。
ただの草がビルみたいになったら、
ジャングルだ。
蟻にだって踏みつぶされてしまう。
そして蜂蜜の中を歩いているような空気の密度を感じる。
漫才は面白いかい、そうかい。
ユーチューブは面白いかい、そうかい。
僕は火星のテラフォーミングについて考えている。
火星は非常に乾燥していて、作物の育成に適した土壌がない。
火星の大気は薄いし、呼吸をすることが困難だし、
常に放射線が降り注いでいる。
タブー
―――禁忌・・と読ませようかな。
それとも、
それとも、
パンドラ
―――禁忌・・と読ませようかな。
inspiration...
その為には巨大なレーザーを使わなくてはいけない。
それをしても酸素が百パーセントで窒素を運んだりとかね、
それらの作業は膨大な作業と長い時間が必要だ。
数百年とか、数千年かかると言われている。
、、
これ―――神話じゃないぜ、お伽噺でもない、
アンタの好きな未来の話だ。
ね、これでわかったろう、
地球みたいな星を作るというのがいかに難しいかとわかった段階でも、
科学者の言葉は顧みられない。
僕等はいつだって巨大隕石一つで、
どうにかなってしまうような弱い生き物にすぎないわけだから、
百年先のこと、千年先のことを考えずに過ごす。
沙漠の薔薇の花のような太陽が、
身を焼く。
かまびすしい喋り方みたいな、景気のいい焼き音がしたら、
いくらなんでもギャグになってしまうだろう。
、、、、、、
悲惨なものさ。
inspiration...
火星と聞くと僕は火山噴火について考えてしまう。
プレート境界にあり、地球には七つの主要なプレートと、
数十個におよぶ細かなプレートがあり、
年間最大十五cmの速さで動いている。
もう片方のプレートの下に沈み込むように動く。
この際、プレートを構成する岩石や水が、
非常に高温である地下で化学変化を起こし、
マグマへと変化する。
そうして生まれたマグマが蓄積し、
十分な量がたまると地上に噴出する。
―――ダイナミックな映像、
焔の洪水。
ずっと前に溶岩に靴を踏む実験をしていたのを思い出す。
ハワイのキラウエア火山の溶岩。およそ七〇〇~一二〇〇度。
人体を剥いちゃいました、すると、
あたたかな皮を剥いた桃が出てきたらいい、
ケロイドみたいなグロテスクな表現なんかなくて、
血なんか流れなきゃ―――いい・・。
inspiration...
空なる螺旋に鍵盤の旋律が流れ、
もはや避けられぬ宿命の地獄絵のような一瞬のあとにはもう、
何もかもが褪せて見える。
古い有刺鉄線が見える。
自由の女神像が見える。
僕は道路や建物を配置して作った街を運営するシミュレーションゲームや、
ブロックで地形や建物を構築するマインクラフトのことを考えている。
(鍛冶職人みたいな気持ちでいる、)
数千光年離れた場所で超新星爆発が発生したみたいに、
地球からは非常に明るい星が急に現れたように見える、
悲しく燃え上がる遠さ。
超新星爆発が起こるだけでも人類は滅亡する。
ただそれがあまりにも遠い―――だけ・・。
遠い、遠い、遠い昔・・・・・・。
惑星の表面という人工的な印象と、点のような微笑み。
蒼白なまま、汗びっしょりとなりながら、微笑む。
死の風景は、黒い憎悪の液を噴出させながら魅了する。
不気味な生命体や培養装置、
それらを眺める科学者やシステムを修理するエンジニアが蜃気楼となって、
ループするんだ、トランポリンするんだ、
ダンスダンスダンスするんだ。
シャボン液を膜のように広げたところに風を送り込んでいる、
でもループするんだよ、トランポリンするんだよ、
ポルノ作家のようにね。
AIアートの席巻の仕方は凄まじい、
AI作家、AI詩人の時代の到来を待つまでもない、
―――僕は一つの時代が完璧に終わったことを知った。
幻想衰退―――職業的無能にてこ入れをして、
そして、本当の意味での誇りを失ってしまう。
入力するだけで自動生成してくれる。
ボタンを押すだけ、そしてとても簡単だ。
スポーツもアンドロイドが活躍し、
もう人間なんかいらなくなる。
そしてどうなるかって簡単さ、
一つはダイブ型VRに逃げ込むのさ、空想逃避。
もう一つは人間をサイバー化すること、電脳だね。
サイバー義肢、神経インターフェース、外骨格・・。
inspiration...
inspiration...
世界がもし麻酔にかけられたようなもので、
バトナムの脳みたいに眼を醒ます時があって、
そこが見知らぬ荒廃した世界だったらどうしよう、
―――ここには何もない、
ここには何も無いことはわかっている、
でも歩き続ける、
きっと君は歩き続けるだろう、
さながら精神を徹底的に破壊する、
新種のウィルスのような昔馴染みの孤独や絶望を連れて。
科学の進歩で何が失われたか、
それは―――言葉の包帯する力、言葉によって純化する力だ・・。
inspiration...