koichang’s blog

詩のノーベル賞を目指す、本を出さない、自由な詩人。

マダガスカル

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グリーンランド島、ニューギニア島
カリマンタン(ボルネオ)島に次いで、
世界で四番目に大きい島、マダガスカル島
約五八.七万平方キロメートルで、これが日本の約一.六倍。
島なんていうと誤解するが、世界で四六番目に広い国。
日本が小さすぎるのか、
世界が大きすぎるのかよくわからない比較だ。
名誉を超越している。

東海岸熱帯雨林の代表的な固有種である、
「タビビトノキ」と、
西海岸の乾燥地帯の代表的な固有種、
「アダンソニア・グランディディエリ」と、
南部の乾燥地帯の、
「パキポディウム」みたいなものだ。

インドネシア・マレー系の民族とアフリカ系民族の融合、
この島にはバックパッカーが多く訪れる。
物価は安く、ゲストハウスも格安で見つかるが、
中級ホテルでも南京虫や蚤がいるという。

上級管理職は月収五〇〇ドル、
一般従業員は月収四〇~七〇ドルが一般的。
ちなみに国内各地を結ぶ乗り合いのミニバス料金は、
五〇キロ当たり五〇〇〇マダガスカルフラン(約六〇円)

とはいえ、古い情報なので目安と考えるべきだろう。
​​言葉は消え、書けるものは残る。​​
 


甲虫類にどうやって針を刺すか、
曲がってしまった蝶の翅を直すにはどうしたらいいだろう。
どうして一部だけを切り取って全体を考えることが出来るだろう、
夜の中で朝のことを考えない人がいるだろう―――か。

プレート理論において、
インドとマダガスカルは元々ゴンドワナ大陸という南半球に広がる、
巨大大陸の一部だった。ゴンドワナ大陸はやがて東西に分裂し、
東はさらにインド&マダガスカルとオーストラリア&南極に分かれた。
そしてインドはマダガスカル島を残してユーラシア大陸へ向けて移動し、
現在のような配置になったと考えられている。
マダガスカル島はざっと八〇〇〇万年以上前に分かれて以来、
独自の進化を遂げてきた。
マダガスカル島に生息する動植物の八〇パーセント以上が固有種だ。

マダガスカルの先住民は東南アジアから渡ってきたと考えられており、
米食文化が根づいていて、一人当たりの米の消費量は日本の二倍。
(大理石の彫刻のように無表情だった情報も、
エノキソア・プティポワという、
豚とグリンピースの料理が教えてくれる。
ホカホカの白いご飯の上にかける料理を見たことがある、
一種の豚丼で、日本の東京御茶ノ水駅、
老舗ジャズ・ライブハウス「NARU」で食べられる、)
日本からはるか遠くアフリカ大陸の東南に位置する島国で、
童謡でおなじみのアイアイや、
(ただ現地では、縁起の悪いもの、悪魔の使いと、
見なされたり、ココヤシ・マンゴー・ライチなどを食害する、
害獣とみなされることもある、)
身体の色を変化させるカメレオン、
(世界最小の新種のカメレオンも発見された、
オスの性器のサイズが体に占める割合は最大級、)
尻尾が特徴的なワオキツネザル
ワオキツネザルは異性をフローラルな香りで誘惑するらしい、
嗅覚は脳に響く。なおキツネザルは動物園で、
アイスシャーベットを美味しそうに上向いて食べたり、
十数匹の仲間とキングスライムしていた、寒いと合体するらしい)
横飛びするベローシファカ、
(見ようによっては拳法使いか、忍者という風にも見える、)
サン=テグジュペリ作の童話『星の王子さま』に登場する、
高さ二〇メートルにも達する、
バオバブの木という生命の底に触れる静かな生き物。
親密さを味わう瞬間を見つけよう。

まだまだ、ある。
刺がいっぱいのウチワサボテン。
木の周りに作られた蟻塚。
シーラカンスのホルマリン漬け、
本能が警鐘を鳴らす、ツィンギの吊り橋。
五年間何も食べずに生き続けたというダイオウグソムシ。
学者を驚かせたジャイアントスワローテイル。
雨上がりの午後の地面から上がってくる匂いがしそうな、
北斎のようなさざ波模様の、
サザナミマダガスカルハナムグリ

細長い身体や特徴的な頭部をしたテングキノボリヘビは、
蛇の中でもかなり変わっていて一度見ると中々癖になる。
あらゆるものが何かを待っている。
僕等はありとあらゆるものの眼で通して、
彼や彼女が見たものを見ようとした。

そういえばアメリカ人海洋探検家のバリー・クリフォードは、
マダガスカル沖のサント・マリー島付近で、
キャプテン・キッドの旗艦、
アドベンチャー・ギャリー号と思われる沈没船から、
重さ五〇キロの銀の延べ棒を引き上げた。
これがキャプテン・キッドの財宝ではないかというわけだ。
真相は定かではないが、航海の最中に隠されたと噂され、
一七〇一年に開催されたロンドンでの裁判の折は、
その在り処を教えることと引き換えに命乞いをしたが、
この取引は功を成さず、結局絞首刑が言い渡された。
彼の遺体は海賊たちへの見せしめとしてテムズ川に晒され、
財宝の在り処を知る人間はいなくなった。
そして過去三世紀の間、世界中から大勢の人間が、
キャプテン・キッドの財宝を血眼になって探してきた。

有名なロバート・ルイス・スティーヴンソンの『宝島』は、
こうした宝探しをモチーフとした物語である。
光が、途中で出会うすべての物体を叩いて、
その狭い牢獄を打ち壊すように、
子供時代に絶対に読んでいる類の本だろうと言いたいが、
いまは面白い絵本もあるし、知名度は年々薄れている感もある。
覚えているというのは全然別のことだ。
この作者スコットランド出身で、病弱だったことだ。
またハワイに短い期間滞在したことを何処かで読んで、
きっとこの作者はそれを小説のイメージにあてたのだろうと考えた。
些細なことだ、でもそれが大きな顔をすることもある。

ちなみにマダガスカルは現地語ではマラガシュで、
「山の民」という意味。一三世紀にマルコ・ポーロが、
アフリカ東部にモガディシュという港がある、
(実際はソマリアの港)
と言うのを、マダガスカルと聞き誤ってそのまま、
『東方見聞録』に記述したという説もある。

この国の主要産業は農業で
米やトウモロコシなどの自給用の食料生産のほか、
コーヒーやバニラビーンズ、クローブなどが生産されている。
(とはいえ、日本の約一.六倍をなめてはいけない。
北海道と沖縄では生活環境が異なるように、
文化や習俗にも多少なりとも変化があるもの。
調べた限りではサトウキビで生活している人々もいるのだ、)
とりたててバニラビーンズは世界最大の生産国で、
この国の重要な輸出品。
ちないにバニラエッセンスやバニラビーンズの原料である植物、
「バニラ」は同じ重さの銀よりも高価で、
サフランに次いで世界でニ番目に高価なスパイスだ。

パピルスやヨシの仲間に植物は、
マダガスカル中央高地に存在する、
​​ザフィマニリの女性の編み仕事に欠かせない素材で、​​

様々な大きさや固さの素材を使いわけながら、
茣蓙や帽子、駕籠を編む。
森林が少なくなっているという。
そういえば昨年、二十四年ぶりに
ザフィマニリのスタイルは、
今後どうなっていくのだろう―――か。


豊富な地下資源も知られていて、
採掘から精錬まで一貫して行う、ニッケルとコバルトの生産事業は、
日本企業が筆頭株主になっていて、
経済の牽引役として期待されている。
けれどそれを時代遅れのテレビや、
映画みたいにストーリーを夢見たりしない、
僕等はグローバル社会にいるけれど、
それに眼を瞑ろうとしている人もいる。
一つ一つのものを徹底的に見極め、それ自体何であるかを考え、
心の底から正しいと思われる真実を語る時に声になる。
真っ直ぐな声は何処までも響く。

アンタナナリボは首都で、
起伏に富んだカラフルな街並みが特徴。
また標高一,四〇〇メートル以上の高地に位置するため、
朝晩は少し肌寒く感じ、
マダガスカルの大部分が熱帯性気候にもかかわらず、
日中は非常に過ごしやすい。
なお、マダガスカル島の電力網は十分に発達していないのでたまに停電する。
アンタナナリボには本格的な豚骨ラーメンや、寿司が食べられる。
前者は「TORA TO RYU」(虎と龍)
後者は日本人が経営する「SHIZUKU」

坂や階段が多い市街は、切れ目なく露店が並び、
掏摸などがあるらしいが、
砂嵐や害虫による作物の不作、さらにコロナによって、
貧民層は確実に拡大しているらしい。
万物はいかにして互いに変化し合うか。
そのことを忘れてはいけない。
とはいえ、活気のある街並みだ。
さりとて、信号機がない。
スラム街にいるストレートチルドレンは歌を歌い、
通りすがりの人に投げ銭をもらうことで生計を立てている。
YouTubeで観ることもできる。
シトロエン2CVのタクシー、ゼブ牛。
ルパン三世次元大介の乗るフィアット500。
そこに現れるクラリスの乗るシトロエン2CV
でもゼブ牛だ、)
マダガスカルでは洗濯機を持っている家が少ないので、
川で洗濯し、干す光景が見られる。
それが何故か昭和の日本の光景に思えるのは何故だろう。

ふっと、首都のニューススタンドを思い出す。
ここでも政治があり、その歴史にはフランス統治の過去がある。
マダガスカル人は、オーストロネシア系の人々と、
バンツー系の人々を祖先に持つと考えられている。
マダガスカル人のY染色体ハプログループは、
東アジア由来のO系統と東アフリカ由来のE1b1a系統が、
三四.三パーセントずつみられる。

空気や水、土壌、化学物質、職業に関連した公害による、
死者の九ニパーセントは低所得あるいは中所得の国の人々。
急速に工業化が進む国では四人に一人が公害関連の死者。
そうした国々には、マダガスカルも含まれる。





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