澄み渡った空とのどかな河川―――だ。
日本の象徴的な平和な光景を前に、
顔の表面だけ残して『全身』が忽然―――と、
消えてしまったような放心と虚脱感・・・。
穴倉の興奮、強靭で、成熟し、完璧―――だ。
何故―――で、ズレてゆく。
何故、乗ったと思った瞬間に、迷いが、
霊感の自由さを奪って―――ゆく・・。
空気が百足や蜘蛛みたいに足を生やして―――ゆく。
ビートの中にブレーキがある・・、
理解し合う、狂った渇き、その瞬間の壊れた息苦しさ・・。
ガリヴァー旅行記に出てくる空に浮かんだ島みたいな、
―――【雲】だ。
“山村暮鳥”が遠くな――る・・。
遠くには工場が見える。
「風の吹いていた―――夜・・・」
世の中なんてものは、ひと月もあれば、
きれいに変わってしま―――う。
世人の承認もなく、
みんな好き勝手に『世間の無神経』を作る。
“空き缶を放り投げた”のは誰か・・。
、、、、、
繋がれた船。
、、、、、、、、、
水の上の反射のいきり・・・・・・。
(鏡の中―――へ、)
(割れた破片の中―――へ、)
川のせせらぎ。
時折混じる川を泳ぐ魚の跳ねる、
ぽちゃん、という音。
澱み果てた生活の懺悔者の背後の美麗な極光が、
寄生虫や癌のように思えてくる、
「救済なんて信じる者が馬鹿なのだ」と・・。
帽子が落ち―――る。
風船が落ちる。
金属バットにボールがあたる音、
ウォーキングする人の息遣い、
自転車のギアを変える音、
十代ぐらいの男女の喋る声、
陸橋を渡る電車のガタンゴトンという音、
その地響き、先を争って出ようとする『言葉の整理』・・・。
―――彷徨う、ことにどんな意味があるんだろう、
生きることに意味があるように、
『辿り着く』ことを考えているのか・・、
『辿り着く』ことを考えているんだな・・。
“セッション”が始まる、
“ギグ”が始まる、
まだまだ長い人生の無数の黒い点が見えてくる、
(考えていようが、迷っていようが・・、)
(戸惑っていようが、疲れていようが・・・、)
こんな一瞬は続く、支離滅裂に、荒唐無稽に・・。
「本当なんて一つもありはしない・・」
(信じているだけだ、)
「でもそれでは生きてはゆけないだろう・・」
(でも、信じているだけだ、)
平気で黙りたい間、黙りながら、
沈黙は饒舌のようであると思う。
欲望の交通上、その狼狽や困惑にも網を張る、
『割れ目と隙間』の違いなんて―――ない、
規則や注意事項が書かれた看板、
石の階段、
夕暮れ。
それが宿命の残り滓みたいに見えてくるのは何故か、
焔なき熱なき火に惑う生理的想像力、
具体から抽象へと進んだ迷路の地図―――に、
もうすぐ愁いに深く沈んだ宝石の星々・・。
ねこじゃらし、おおいぬのふぐり、
クローバーが茂った草原―――だ、
答えるのを躊躇いながら、“発動と解除”だ、
『有効な解毒作用』は見つかるだろう―――か、
意志が人知れず動いたのを感じる、
何かもう一つ確かめなければいけない『風景』の中を・・。
月の光、世界の風が薙ぎ払った、
この暗闇、傾きだした目標の距離は、
鉛の織りなす水の襞に波紋を形成しながら、
水の上に鳥の姿を映す、
眠りながら浮いていた木の葉のような鳥の姿―――を、
眠りながら浮いていた木の葉のような鳥の姿―――を、
その抵抗を押し切って蝕む陶酔、夜の感慨、
ありとあらゆるものが人間的なものから離れてる、
―――【月の影響力の下】で・・・。